こんにちは。
心理カウンセラー 神木春人です。
今日は、あなたが心の奥に抱えているかもしれない「自己否定」という重い荷物を、少しでも軽くするための秘訣についてお話ししたいと思います。
あなたは、毎日を一生懸命に生きておられることでしょう。
でも、もしかしたら、心のどこかで自分を責めたり、他人と比べて落ち込んだりすることがあるのではないでしょうか。
今日は特に、「自分らしさ」を見失いがちなあなたへ、自己否定から抜け出すための3つの大切なポイントをお伝えします。
このお話が、あなたの毎日を少しでも明るく照らす光となることを、心から願っています。
1. 心の扉を開く: あなたはどんな「役割」を演じてきましたか?
まず、知ってほしいのは、あなたが抱えている悩みは、決してあなただけの特別なものではないということです。
実は、「アダルトチルドレン」と呼ばれる、過去の経験から生きづらさを抱える方々には、いくつかの共通する「役割」があると言われています。
この「役割」を知ることが、自分自身を深く理解し、受け入れるための第一歩となります。
まるで、長い間閉ざされていた心の扉を、そっと開くようなものです。
アダルトチルドレンを大きく5つのタイプに分類しています。
あなたは、どのタイプに当てはまるでしょうか。
・ヒーロー(英雄)
いつも完璧で、誰からも頼られる存在。
でも、その裏で、失敗を恐れ、一人で抱え込んでいませんか?
例えば、仕事で成功を収め、家庭でも良き妻、良き母であろうと努力し続ける姿。
しかし、内心では常にプレッシャーを感じ、休まる暇がないかもしれません。
・スケープゴート(いけにえ)
問題を起こすことで、家族の注目を集めてしまう役回り。
反抗的な態度をとったり、学校でトラブルを起こしたり…。
しかし、それは、心からの助けを求める声だったのかもしれません。
例えば、家族の不和から目をそらすために、あえて問題行動を起こし、自分が非難されることで家族をまとめる役割を無意識に担っていたということもあります。
・ロストワン(いない子)
まるで、そこにいないかのように、静かに息をひそめている存在。
自分の意見を言わず、感情を表に出さないのは、誰にも迷惑をかけたくないという優しい思いからかもしれません。
例えば、家族の中で自分の意見を求められても、「どちらでもいい」と答え、自分の存在を消すように過ごしてきたというケースです。
・プラケーター/ケアテイカー(慰め役)
誰かが傷ついていると、真っ先に手を差し伸べる優しいあなた。
でも、自分の気持ちは後回しにしていませんか?
例えば、家族の争いを仲裁したり、落ち込んでいる人を励ましたりする一方で、自分の悲しみや辛さを誰にも言えずに抱え込んでいるかもしれません。
・ピエロ(道化役)
明るく振る舞い、周囲を笑わせるムードメーカー。
でも、その笑顔の裏で、本当の気持ちを隠しているのではないでしょうか?
例えば、どんなに辛いことがあっても、冗談を言って場を和ませようとするけれど、一人になると深い孤独感に襲われるということがあります。
あなたは、この中のどの「役割」に、一番共感しましたか?
もしかしたら、複数の役割が当てはまるかもしれませんね。
この「役割」は、あなたが悪いわけでも、弱いわけでもありません。
むしろ、大切な家族を守るために、あなたが無意識のうちに身につけた、生き抜くための術だったのです。
2. 心の鏡を覗く: あなただけの「物語」に耳を傾けてみませんか?
次に大切なのは、あなた自身の「物語」に、優しく耳を傾けることです。
今まで、あなたは自分の気持ちに蓋をして、他人の期待に応えようと頑張ってきたかもしれません。
でも、本当は、あなたの中に、あなただけの、かけがえのない「物語」があるのです。
その「物語」は、喜びや悲しみ、成功や失敗、愛や孤独…様々な感情で彩られています。
そして、その一つひとつが、今のあなたを形作る大切なピースなのです。
例えば、子どもの頃、親に褒められたくて、一生懸命勉強したこと。友達との些細な喧嘩で、深く傷ついたこと。
誰にも言えずに、一人で涙を流した夜のこと…。
それらは、決して「大したことない」出来事ではありません。
あなたの心に深く刻まれた、大切な記憶なのです。
心の鏡を覗くように、過去の自分と向き合うのは、勇気がいることかもしれません。
でも、その勇気こそが、あなたを真の自由へと導いてくれるのです。
自分自身と向き合うための具体的な方法としては、日記をつけることをお勧めします。
毎日、たった数行でも構いません。
その日あったこと、感じたこと、考えたことを、素直に書き綴ってみてください。
最初は、うまく言葉にできないかもしれません。でも、続けていくうちに、少しずつ自分の気持ちが見えてくるはずです。
3. 心の扉を開ける鍵: あなたは一人じゃない、共に歩む仲間がいます
最後に、あなたに伝えたいことがあります。
それは、あなたは決して一人ではないということです。
この世界には、あなたと同じように、過去の傷を抱えながらも、懸命に生きている仲間がたくさんいます。
そして、あなたの痛みを理解し、共に歩んでくれる人たちが、必ずいます。
自分一人で抱え込まず、どうか、信頼できる人に、あなたの「物語」を話してみてください。
友人、家族、パートナー…誰でも構いません。
もし、身近に話せる人がいないなら、専門家の力を借りることも、一つの選択肢です。
カウンセリングは、あなたの心の奥底にある本当の気持ちに気づき、整理する手助けをしてくれます。
カウンセラーは、あなたの「物語」に寄り添い、優しく耳を傾けてくれる、心強い味方です。
まとめ
今日お話しした3つのポイントは、あなた自身を深く理解し、受け入れるための、大切なステップです。
1. 心の扉を開く:あなたが演じてきた「役割」を知ること
2. 心の鏡を覗く: あなただけの「物語」に耳を傾けること
3. 心の扉を開ける鍵: あなたは一人じゃない、共に歩む仲間がいることを知ること
あなたは、あなた自身を大切にし、愛する価値のある、かけがえのない存在です。
もし、あなたが今、心の奥に深い悲しみや孤独を抱えているなら、どうか一人で抱え込まず、専門家の助けを借りることも考えてみてください。
カウンセリングは、あなたの心の扉を開け、新しい自分と出会うための、特別な場所です。
あなたの心が、少しでも軽くなり、明日への希望に満ち溢れることを、心から願っています。